私たちは、技術・治療だけでなくお子様が『自然としてしまう癖』にも目を向けます。
お子様の指しゃぶりに対する考え方!
「指しゃぶりを止められないけど平気かなぁ・・・」
「上下の歯の隙間があいている気がする・・・」
「おしゃぶりって何歳まで使っていいのかなぁ・・・」
このように不安を抱いている方も少なくないのではないでしょうか?指しゃぶりをすることは悪いことではありませんが、 お子様が育ってからもずっとしていると歯に悪影響を与える可能性があります。
指しゃぶりによって起きる弊害
噛み合わせの異常

1. 上顎前突
指しゃぶりによって上の前歯が持続的な力で押されることで、上の前歯が前方に出てしまう状態になります。

2. 開咬
指しゃぶりの時に上下の前歯でしゃぶっている指を噛んでいるため、上下の前歯の間に隙間があき、奥歯を噛み合わせても前歯が噛み合わなくなります。

3. 交叉咬合
指しゃぶりの時に指を吸うと頬の筋肉で奥歯が内側に押されてしまい、上の歯並びの幅が狭まってしまいます。
それによって下の歯並びとの大きさのバランスが崩れてしまい、噛んだ時に上下の奥歯が横にずれて中心が合わなくなります。
機能の異常

1. 発音(舌たらずな話し方)
指しゃぶりによって、上下の前歯の間に隙間が出来てしまいます。そのため、話している時に上下の歯の隙間から舌が出やすくなり、舌たらずな話し方になります。
特に「サ行」「タ行」「ラ行」の発音がしづらくなります。

2. 食事の際に音を立てて食べるようになる
指しゃぶりによって、上下の前歯の間に隙間が出来てしまうため、前歯で食べ物が噛めなくなってしまい、口を開けたままでくちゃくちゃと音をたてて食べることが多くなります。

3. 口呼吸
前歯が噛み合わない「開咬」や上の前歯だけが出てしまう「上顎前突」になってしまうと、口が閉じづらくなります。
その結果いつも口を開けている癖がついて、口呼吸をしやすくなってしまいます。
指しゃぶりを止めさせる方法
1. 指しゃぶりをしないように言葉で注意する、しなければ褒める

指しゃぶりをしなくなるには、本人が自覚して止めようとする気持ちが大切です。 頭ごなしに止めさせようとすると、本人のストレスになりかえって止めることが出来なかったり、親が見ていないときにこっそりしようとしてしまうので注意が必要です。 止めるきっかけ作りを行い、少しずつ言い聞かせるようにしましょう。もし指しゃぶりを減らすことが出来たら「がんばったね!」と褒めてあげて下さい。
2. 外遊びや運動をしっかりさせる

退屈したり、手持ちぶさたな時に指しゃぶりをしたり、おしゃぶりを欲しがります。体をしっかりと動かし、エネルギーを十分に発散させましょう。
3. 寝付くまで手をスキンシップ

退屈な時や眠る時が指しゃぶりをしやすくなるタイミングなので、優しく手を握って話しかけてあげることで、指しゃぶりをしなくても安心して眠れるように習慣つけましょう。
4. 絵本の読み聞かせ

眠たくなった時の気持ちを和らげるのに、絵本を読み聞かせも効果的です。 眠る際に大好きなママとパパの声・愛情に包まれて、安心して眠ることができます。そして、もし眠りながら指しゃぶりをしている場合は、そっと外してあげて下さい。
おしゃぶりの効果と弊害
おしゃぶりには「鼻呼吸や顎の発育を促進する」効果や、赤ちゃんを「泣き止ませる」効果があります。 しかし、子供との会話の機会が減ってしまったり、泣き止ませる手段として常に使用することで、子供がなぜ泣いているのか考えなくなってしまうという問題が指摘されています。
噛み合わせへの影響

おしゃぶりを常に使用していたお子さんは、上下の前歯に隙間が出来てしまう「開咬」になる確率が高いと言われています。 乳歯が生えそろう2歳半以降も使用してしまうと、奥歯の噛み合わせにも影響が出てくる危険性があります。
おしゃぶりの正しい使い方

『言葉を覚える1歳頃を過ぎたら、おしゃぶりを常に使用することを避ける。』
『乳歯が生えそろう2歳半までには、おしゃぶりの使用は中止する。』』
『おしゃぶりを使用している間にも、声をかけたり一緒に遊んだりして子供と触れ合うようにする。』